けんさく先生の日記
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2023.01.09
芝浜
昔ミヤコ蝶々さんと立川談志が対談しているテレビ番組を見ていて(こう書くと本物のオジサンになったことを自覚します)、たまたま古典落語の『芝浜』について語っていたことが印象に残っています。その時私はたしか小学生でしたが、ミヤコ蝶々さんが談志の『芝浜』を絶賛していて、いつか『芝浜』を聞いてみたいと思っていました。『芝浜』はご存じの方も多いと思いますが、ごくごく簡単に説明すれば、酒で失敗ばかりしている魚屋で行商をしている男が、妻の機転と夫を思っての嘘によって、酒をやめて懸命に働き始める、いわゆる人情噺です。医者になって大分たってから、実際に立川談志の『芝浜』を聞きましたが、私は非常に単純な人間でして、それを聞いて以来酒を飲むのをやめてしまいました。
ちなみに若い頃は別として、私ももういい年ですので酒で大失敗したりしたことはありませんし、『芝浜』を聞くまで不真面目に仕事をしていた訳ではありません。おそらく本当にやめてからはコロナの前からですので、5年くらい経つのではないかと思います。元々酒は強くないですが、酒は好きです。たまには今でも飲みたくはなりますが、ただ仕事にはマイナスになることが多いです。特に仕事で困るのは、時間外に呼ばれた時です。当然飲酒で診療そのものに影響が出ないとも言えませんし、問題は移動です。何かあればタクシーや代行を使えばよいという考えもありますが、必ずしも時間や天候によっては今すぐにはタクシー、代行が来てくれないというのは皆さん理解して頂けると思います。特に訪問診療をやっていますと患者さんの家に夜間に緊急で往診し、一度患者さんの家に行ってそれで診療が完結する訳ではありません。再度医院に戻ってから点滴や薬を取りに行ったり、何回か往復することがありますので、自分で運転しないとかなり不便です。いつ呼ばれるか分かりませんし色々と考えて面倒になり、さらに『芝浜』を聞いて、お酒は完全にやめてしまいました。
ただそれで困るのは酒の付き合いです。明らかに酒豪の集まりのような会に行くのは少し憚られますし、元々社交性が高くないですので、交友関係が段々と途絶えつつあるのは感じます。今はたまたまコロナ流行期で忘年会、新年会などの行事の誘いがないため、かえって気になりませんが、今後はどんどん人間関係が寂しくなっていくことを懸念しております。ノンアルコールを飲み続けますので、是非食事会など御誘いなどありましたら、ご連絡ください。
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