けんさく先生の日記

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2022.12.20

この時期にやってはいけないこと

 米子も今年になって初めて冬らしい雪が降りました。久しぶりに1時間程度、自院周囲や駐車場の雪かきをやりました。この程度ならまだ大したことないと思っていましたが、夕方から全身がかなり痛くなって動けないため自宅に戻れず(実際には動けます。構ってほしいだけです)、医院で横になっています。雪かきをして私のように疲れる方もおられると思いますが、実際雪かきがどれくらいの負荷量になるか皆さんご存じでしょうか?

 メッツ(MET)という運動強度の指標があります。metabolic equivalentの略で,40歳代、体重70kgの白人男性が座位でいる時に体重1kgあたりに身体に取り込まれる酸素摂取量(3.5mL/kg/分)を1METとし、その運動で何倍のエネルギーが消費(酸素摂取量)するかを運動強度として示した単位がMETs(複数形)となります。

 上の図は日本循環器学会のガイドラインからの抜粋ですが、雪かきは6-7METsの運動強度となっております。循環器疾患の心臓リハビリにおいて一般的に3.0 MET未満の運動は「低強度」,3.0 MET以上6.0 MET未満の運動は「中強度」,6.0 MET以上の運動は「高強度」と表現され、雪かきは「高強度」の運動に分類されます。元気で基礎疾患がない方にとってはあまり問題ないですが、心不全などの心疾患を抱えた方が寒い中1時間とは言わないまでも、何十分も雪かきをすればどうなるか、当然心臓に負荷がかかり心不全は悪化します。心臓にとって運動療法は大切ですが、動きすぎ、過活動は心不全悪化の原因の一つです。毎年雪かきを契機に心不全の悪化で入院する方は少なくありません。心不全で通院の方、出来る限り、いや絶対雪かきはやめましょう。ただ当然一人暮らしの方もおられます。そういった場合は必要最低限の雪かきを休みながら行うか、近隣に住む親族の協力を仰ぐことなどを提案します。

 米子から離れた地域に住む数少ない友人、知り合いもこのブログをたまにですが、見てくれているようです。ただし私があまりにも田舎の写真ばかり出しているので、『生活大変でしょう』『車ないと絶対生活出来ないよね』など心配を頂くことがあります。今後は郷土の名誉のためにも、もう少し(数少ない)都市部の写真を厳選して載せたいと思います。

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