けんさく先生の日記

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2022.08.10

真夏の夜の夢

 学生時代から随分たちましたが、その頃の習慣、癖が抜けないことがあります。講演会ならよいですが、免許センターの違反者講習などを聞いていても終わったら拍手しそうになる(河合塾の影響:河合塾は授業終わりは必ず拍手することになっています)、冬場になると勉強しないといけないような不安、焦燥感にかられる(浪人の弊害。ただし勉強はしない)、そして夏場になると早く起きるようになるということも以前からあります。

 学生時代に山に登っていたことがありまして、北アルプスなど長い距離の稜線を移動するような縦走になりますと、午前2時起床、4時出発ということもありました。ヘッドライトを装着しての真っ暗な状態から出発ですが、段々と朝焼けで山が青白くなり、その景色が幻想的で非常に好きな光景の一つでした。その頃の習慣の影響なのか夏場になるといつも4時くらいには必ず1回起きてしまいます。たまに食事の支度をしたり、その当時の仲間と一緒に風雨にさらされながら、山を登っている夢をみることも時々あります。学生時代に得られた経験は素晴らしいものだと思っておりましたが、どうも最近そうではないことに気づきました。

 単に夜暑くて起きるだけではないか、と。私の部屋には冷房がなく、仕方なく冷房のある居間の床に布団をしいて寝ていますが、そうしたら今度はたまに7時前まで爆睡するようになりました。夢もほとんどみなくなってしまいました。これは学生時代の習慣というよりは、体が暑さに耐えきれなくなっているだけかもしれません。

↑ 屋久島のウィルソン株の写真です。

 

私の早く起きる程度の問題ならまだいいですが、高齢者における屋内の熱中症の発症となると大きな問題です。熱中症や最高気温のニュースなどを見て、炎天下の外出など避けて頂くことはあるかもしれませんが、屋内でじっとしていても熱中症は発症します。高齢者の方は身体的な体温調整能力の低下に加え、温度に対する感覚が鈍くなっているため、冷房をせず熱中症になった症例を今まで数多く経験しました。最近の猛暑、熱帯夜は記録ずくめで、重要視したいのは1日を通した適切な冷房の使用です。

 少し古いデータになりますが、日本救急医学会の報告によりますと住宅内発生の熱中症の患者さんの88%は冷房を使用していない(自宅に設置してもoffにしているを含む)との報告があり、また自宅内の発生場所として居間・リビングに続いて多いのは『寝室・就寝中』(全体の32%)であったとのことです(日救急医会誌 23:211-230,2012.)。他のデータなどからも言えることは、夜は少し涼しいから冷房なしで窓を開ける程度、やっても扇風機程度というのは若い頃、昔の気候ならよかったかもしれませんが、その程度の対策では高齢者の方では寝ている間に熱中症になることも十分あり得ます。

 OS-1などの経口保水液の普及により、夏場の水分摂取の必要性に関しては比較的皆さん理解されている印象は受けますが、当然それだけでは十分ではありません。日中の冷房管理のみならず、夜間においても適度な冷房管理が必要な時期ですので、注意して過ごして頂く必要性があります。本人が冷房を好まれない、平気だから必要ないと言われるため家族も強く言えないケースがあると思いますが、是非家族の方にも冷房の必要性を理解頂き、一日中通しての適切な冷房管理、また家族間でのお声かけをお願いしたいと思います。と書いておりましたら、本日実家の冷房が故障しました。明日修理予定です。皆さん、気をつけましょう。

 

 

 

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